君たちはどう生きるか
手書きタイトルでそう問われたら、ジブリで育った日本国民なら思うはず。「宮崎駿最後のメッセージをこの目で見届けねば。」と。
宮崎駿は私たちに何を伝えたいのか。本当の本当にこれが最後なのか。あの鳥はなんなのか…。SNSのネタバレを避け、さまざまな期待と疑問を胸に映画館へ。泣く準備はできているわ。
--------------(以下ネタバレ)----------------
結論、このタイトルは私たちへの問いかけ、では、ない。(多分)
映画の中に「私たち」の姿はなく、あるのは天才・宮崎駿の肖像…らしきものだけ。
わかったのは、宮崎駿は孤独で強く、そして天才であるとということ。
孤独ゆえに強いとか、天才ゆえに孤独、とかではない。
宮崎駿は徹底的に自閉した世界で、もういちど他者と関わる勇気を1人で紡ぎ出していく。
めくるめく誇大妄想の中で現実での自らのありかたを問い直すことができる、それこそが彼の才能そのものなのかもしれないと思ったわ。
わたしは天才ではないから宮崎駿のようにはいかないけれど、孤独な時、穏やかじゃない時にこの映画を思い出したら少しは力がもらえそう。
あと、これが最後とは言わず宮崎駿監督にはまだまだ作品を作ってほしいな。